今回のコラムテーマに取り上げるのは『スラムダンク』。
言わずと知れた世界的人気コミック。井上雄彦さんの名作であり、スポーツ漫画の金字塔とも言うべき作品です。
熱烈なファンの方は少なくないでしょう。
ですが、私はいままでにこの漫画を一度も読んだことがありません(申し訳ありません (><))。
アニメも未チェック。
同じ週刊少年ジャンプ掲載の『ONEPIECE』はジャンプ誌上で連載が始まった1997年から読み始めていて、単行本もすべて全部順に買っている(現時点で全113巻)し、アニメもすべて毎週欠かさずチェックしています。

これが私の愛読書『ONEPIECE』。113冊全部ならべるのは大変なので、懐かしの第1巻と最近の100巻〜113巻だけならべてみました
が、スラムダンクはまったく対象外でした。
理由は単純で、人生でバスケットにまったく接点が無かったから。
プロ野球はよく観るけど、自分ではスポーツすることはほとんどないタイプなので、「バスケット漫画」というジャンルにそもそも興味が湧かなかったのです。
その流れで、高橋陽一さんの『キャプテン翼』も読んだ記憶がほぼありません。
スラムダンクについての私の知識といえば、
「ああ、世界的に有名なんだな」
「世界中に熱烈なファンがいるんだな」
「だから鎌倉の江ノ電の踏切がインバウンド観光客であふれて社会的問題にも発展しているんだな」
…この程度の認識。
ところが今回は、その「見たこともないスラムダンク」に関する一冊の本に触れ、まさかの“心ゆさぶられ事件”が発生したのです。
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その本とは『スラムダンク勝利学』。
もう20年以上前に出版された本ですが、ネットで検索すると今もなお スラムダンク関連本 の上位に表示される人気本。
スラムダンク自体に興味がなかった私は、こうした本が存在することさえ知りませんでした。
仕事でお世話になっている部長さんから
「自分が人にお勧めしたい本のNo.1はこれです」
「スポーツをやっていない人でも何かを学び取れるかもしれません」
と語るので、ついその場で現物をお借りしてしまったのがきっかけでした。
人から本を借りて読む、ということもいままでしたことがなかった私ですが、たしかにそこに書かれていることは、非アスリートの私にも深くうなずけてしまう内容がぎっしり書かれていたのです。
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なかでも、もっとも心に刺さったのが「セルフイメージ」という概念。
より正確に言うと、
「望む結果を得るには、強く育てたセルフイメージが土台になる」
という考え方です。
セルフイメージという言葉さえ、私はいままでの人生で意識したことのないものでした。
これはモントリオール五輪(1976年)の射撃金メダリストであるラニー・バッシャムというひとが打ち出したスポーツマネジメント論の重要概念だとのことです。
「アスリートの実力が本番や試合で発揮されるかどうかは、『セルフイメージ』という能力の大きさで決まる」
「どんなに実力があっても、本番に弱い選手はセルフイメージが弱い」
セルフイメージが大きければ、試合中に感情的になったり不安を感じて萎縮することもなくなり、結果につながる、という主張が紹介されていました。
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私はアスリートではないので、試合という場に出ることもありません。
でも、人生のいろんな場面で「ここはうまくいってほしい」と願う場面は多々ある。
そうしたときに「セルフイメージ」なるものが力を発揮するらしい。
…そんなことをいわれたらこれは心を引き締めてこの指南書を熟読しなくちゃ、という気持ちにならざるを得ません。
果たして、本のなかではセルフイメージを高める行動/損なう行動について丁寧に書かれており、読むほどに腑に落ちてきました。
特に私を射抜いたのが、 「セルフイメージを縮小させる2つの要素」。
ひとつは「過去のネガティブを引きずること」。
もうひとつは「怒り」。
どちらも、見事に私の弱点。思い当たる節しかありません。
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まず「過去のネガティブ」。
私は典型的な “ひきずり体質” で、一度の失敗をぐちぐち延々と反芻しがち。
「いま思い返しても意味がない」と頭では理解しているのに、勝手に思い出しては気分が沈む。
スポーツでは致命的と明示されていますが、日常でも同じ。
立ち止まる原因になる、と指摘されて、「なるほど」と深く納得してしまいました。
要は、切り替えの速さが未来を救うということです。
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そしてもうひとつの「怒り」。
最近の日常生活のなかで思いあたることがあまりに多すぎる指摘でした。
本では、怒りをこう指弾しています。
「セルフイメージを縮小させる悪い心の習慣」
「スポーツ心理の観点でもっともコントロールしなくてはならないもの」。
では、怒りをコントロールするにはどうすればよいか
答えは
「wrongではなく、differentであると捉える」というアドバイスでした。
「自分が正しくて、相手が間違っているから腹が立つ」となっているところを
「自分と相手がただ違う(=different)なだけ」と捉えれば、怒りは薄らぐというのです。
さいきん、地元のスーパーで買い物をしていたり、あるいは道を歩いているだけで、怒りの感情を覚える(そういった相手に出くわす)ことが多いなと感じていた私には、目からウロコが落ちるようなアドバイスでした。
「怒りにとらわれている間は、良い発想やイメージは何も浮かばない」
「それは今という時間の損失。さらには “未来の損失” でさえもある」
そう言われたら……腹を立てている場合じゃない、と心の底から思えてきます。
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いままでも自分の身に起きたネガティブなことの顛末や、AIに教えられたポジティブ処世術などのことについて記してきましたが、今回も一冊の本からずいぶんと学ばせてもらいました。
『スラムダンク』という作品そのものは読む機会がなかったのに、こんな形で人生のヒントをもらうとは思いもよらず。 本を貸してくださった Z社の T村部長に心から感謝です。
そして今回学んだことは、スラムダンクを知らない私でも―― いや、知らないからこそなおさら響く、大切な人生の技術でした。