前回のコラムで、ジブリ映画の金字塔『千と千尋の神隠し』のことを取り上げ、そこに織り込まれた振り返ってはいけない伝説について記しました。
金字塔…とはあの「ピラミッド」のこと。且つ「後世に永く残る不滅の業績」のことを示す語ですが、「千と千尋…」がなぜ金字塔なのか、ご存知の方はご存知のはずです。
そう、千と千尋は数あるジブリ映画のなかの、他のどの作品よりも大きな興業収益を上げた作品だったのでした。
風の谷のナウシカ(84)よりも、天空の城ラピュタ(86)よりも、火垂るの墓(88)よりも、となりのトトロ(88)よりも、魔女の宅急便(89)よりも、おもひでぽろぽろ(91)よりも、紅の豚(92)よりも、平成狸合戦ぽんぽこ(94)よりも、耳をすませば(95)よりも、もののけ姫(97)よりも、ホーホケキョ となりの山田くん(99)よりも、猫の恩返し(02)よりも、ハウルの動く城(04)よりも、ゲド戦記(06)よりも、崖の上のポニョ(08)よりも、借りぐらしのアリエッティ(10)よりも、コクリコ坂から(11)よりも、風立ちぬ(13)よりも、かぐや姫の物語(13)よりも、思い出のマーニー(14)よりも、千と千尋の神隠し(01)はケタ違いにヒットした映画作品だったのでした。
(こうして並べてみると、ジブリの映画の歴史って、深くて、偉大です!)
ケタ違い、と言いましたが実はそれは多少誇張です。ケタまでは違いません。
Wikipedia情報によると、『千と千尋の神隠し』の興業収入は【316.8億円】。
ジブリ作品のなかで、それに次ぐ数字を出しているのが『もののけ姫』で201.8億円。その次が『ハウルの動く城』で201.8億円。『崖の上のポニョ』で155億円………「ケタ」は違わないですが、[100億円の位のケタ]は堂々と異なっている状態。千と千尋がアタマひとつ抜け出ている状態となっています。
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そして、千と千尋は、ジブリ作品のなかでのNo.1であるのみならず、日本国内で封切られたすべての映画(アニメ・実写に関わらず、邦画・洋画を問わず)でずっとNo.1でした。
また、Wikiから引用してみます。
02. 千と千尋の神隠し【316.8億円】…[アニメ・邦画・ジブリ]
03. タイタニック【262億円】…[実写・洋画]
04. アナと雪の女王【255億円】…[アニメ・洋画]
05. 君の名は。【250.3億円】…[アニメ・邦画]
06. ハリー・ポッターと賢者の石【203億円】…[実写・洋画]
07. もののけ姫【201.8億円】…[アニメ・邦画・ジブリ]
08. ハウルの動く城【196億円】…[アニメ・邦画・ジブリ]
09. 踊る大捜査線 THE MOVIE2レインボーブリッジを封鎖せよ!【173.5億円】…[実写・邦画]
10. ハリー・ポッターと秘密の部屋【173億円】…[実写・洋画]
11. アバター【156億円】…[CG実写・洋画]
12. 崖の上のポニョ【155億円】…[アニメ・邦画・ジブリ]
13. 天気の子【141.9億円】…[アニメ・邦画]
14. ラスト サムライ【137億円】…[実写・洋画]
15. E.T.【135億円】…[実写・洋画]
15. アルマゲドン【135億円】…[実写・洋画]
15. ハリー・ポッターとアズカバンの囚人…【135億円】[実写・洋画]
18. アナと雪の女王2【133.7億円】…[アニメ・洋画]
19. ボヘミアン・ラプソディ【131.1億円】…[実写・洋画]
20. ジュラシック・パーク【128.5億円】…[実写・洋画]
21. スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス【127億円】…[実写・洋画]
千と千尋が、あの『タイタニック』よりも、『アナ雪』よりも、『ハリー・ポッター』よりも、そして2018年から2019年にかけて社会現象にもなった『ボヘミアン・ラプソディ』よりも、収益を出していることがおわかりいただけると思います。
ちなみに、私が1978年の初回(=今で言う「エピソード4」)の公開時から最後のエピソード9まで、足かけ40年以上欠かさず全シリーズを映画館に通って見続けていた『スター・ウォーズ』が、このランキングでは思ったより下位だったことを、残念に思っています。
(上記のランキングを、「21.」という半端なところまで引用したのはこのSWを記載するためでした)
さて、ここで『千と千尋』の左側の数字が、「02.」と記されていることに気づいた方もいらっしゃると思います。
おととし2020年までは、ここは「01.」でした。
つまり千と千尋(2001年公開)は、2020までほぼ二十年間もの間、映画界に燦然と光り輝く「日本歴代興業収入第1位」の作品だったわけです。
そして、2020年10月に公開されて、あれよあれよという間に千と千尋の輝く記録を追い抜いてしまったのが、あの『鬼滅の刃 無限列車編(劇場版)』でした。興業収入は【404.3億円】。
私、鬼滅の刃も好きで、テレビシリーズの遊郭編も毎週観ているところですが、千と千尋より無限列車の方がここまで数字をあげているのが、若干悔しい思いがしています。
(全国の、全世界の鬼滅ファンのみなさま、ゴメンナサイ)
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思えば、私も映画は好きで、よく観に行っていたものでした。
世の映画好きの人の尺度で言えば、当たり前な習慣かとは思いますが、月に3〜4回(つまり大体毎週)は映画館に足を運んでいたものでした。
しかも、私は観に行った映画は必ずパンフレットを購入する、ということをしていたので、毎回【世の人のほぼ2倍のコスト】を掛けていたこととなります。
(映画鑑賞代、一回千数百円。そこで買うパンフレットが大体800円〜1200円程度。そういう出費ですね)
上記のランキングで引用した作品はほぼすべて観に行っていますが、それらのパンフレットも私の家の貯蔵スペースに保管されています。
断捨離で家のなかのものをずいぶんと処分しましたが、ダンボール箱数箱分のこれらの映画パンフレットは、まだど〜にも手放す気になれません。
コレクションのほんの一部。全部出して並べて撮影するのが面倒なのでごく一部です。
老後に寝たきり生活などになったら、これらをすべて枕元において、すべて読み返してみようかとも思っています。
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哀しいことに、最近は、あまり映画館に足を運んでいません。
エヴァンゲリオンとか、細田守監督作品などが公開されたときは、ここぞとばかりに地元のシネマコンプレックスに出かけますが、ペースとしては年に一度あるかないかくらいになってしまいました。
(いちばん最近、最後に観に行ったのは細田監督の『竜とソバカスの姫』だったでしょうか…)
さらに哀しいことに、最近は、映画館で見そびれた作品をTSUTAYAで借りて観ることができない時代に突入しています。
TSUTAYAが次々とつぶれて閉店しているからです。
私の地元でも複数のTSUTAYAがなくなって、軒並み、居抜きで、ドラッグストアに変わっています。
これはNetflixやら、Huluやら、Amazon Primeやらの台頭で、TSUTAYAが駆逐された、もといTSUTAYAが社会的役割を終えたからに違いありません。
現に、私の周りでも、観たい映画があったらサブスクサービスに入会して、映画も、シアターではやっていない独占ドラマなども観ている人が増えています。
ただ、私のようにサブスクに入会登録して月額料金を払うほど頻繁に視聴サービスを利用することがなく、たまに単品で映画を観たい人間には、単発数百円でDVDを借りて観られるTSUTAYAの消滅は手痛いものです。
40年越しのスターウォーズファンだとさきほど記しましたが、そのスピンアウト作品である『マンダロリアン』も観られずにいます。
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考えてみると、すべからくデジタル化する時代に、「映画館という場所へ足を運んで、紙に印刷されたパンフレットを買ってそれをダンボールに保管している」というのは、完全に時代錯誤で駆逐されていくスタイルかもしれません。
それは、紙の新聞 physical paper を未だに購読している私にはお似合いのスタイルでもあり、私がお墓まで持っていくべき(そして後には決して残さないべき)ものなのかもしれません。

こういう空間を懐かしく思う人間も駆逐されていくのでしょうか、ね。