苦境を超える25年前の教訓

昨11月15日に内閣府から、2021年7〜9月期のGDPの1次速報が発表されました。

すでにみなさんご存知の通り結果は、年率3%減。
2四半期ぶりのマイナス成長でした。
2021年の1〜3月期が、戦後最大とも言われるマイナス約5%の減。
4〜6月期に2%足らずの若干の増に転じましたが、
この夏で、またグラフが下向きになったものです。(いずれも年率換算)

2008年度のリーマン・ショックの時が「マイナス3.6%」だったそうですから、この7〜9期のマイナス3.0%というのは、なかなか大きな数値だと思います。

このマイナスの大きな要因は「個人消費の低迷」だとのこと。

そりゃそうですよね。
7〜9月期は、まさにコロナ感染第5波のまっただ中。
私も極力外に出ない。仕事はほぼリモート。
遠出はせず、電車にさえも乗らず、自宅から徒歩の範囲内だけで生活していました。
外食もなし。自宅で、ちまちまと日に三度の食事を作り、まるで大正時代の庶民のように暮らす毎日。

(詳しくは知りませんが、おそらく大正時代の庶民は外食の習慣はあまりなかったようなイメージを持っています)
↑ ↑ 鬼滅の刃を見ていて、少なくとも竈門炭治郎の一家は、外食も観光旅行もまずほとんどしたなかったはずです!

つまり、私自身もほとんど個人消費はしていない。
他の国民のみなさまも、同じようにお金を使わない日々を送っていたのではないでしょうか。
個人消費が伸びないはずです。

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同じく、昨日のニュースで、国内のメガバンク3社の中間決算で、どこも大幅な【増益】(三井住友が約70%増、みずほが約80%増、三菱UFJがなんと95%増!)という超・景気の良い発表もされていましたが、世の中の経済はまだまだ暗い状況にあると見てよいのではないか。
…と、経済通などではまったくない私ですが、そう強く確信しています。

私(つまり弊社)も決して景気がよいとは言い難い状況ですし、世の中の飲食業の方や、旅行・旅客・観光業の方々などは弊社など以上に試練の状態となられていると思っています。
(来年のGo to EAT や Go to Travelの再開などがまさに希望の灯となっているところですね)← 第6波の襲来には万全の注意を払いつつ…

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希望の灯はありつつも、世の経済や自分たちの暮らしに、間違いなく不安がある昨今です。
そんなことを気にしながら、手元に貯まった古い新聞スクラップを整理していたら、そんな不安を乗り越えるための【7ヵ条】を記した特集記事が出てきました。

記事の日付は1997年(平成9年)11月。
実に約25年前、つまり四半世紀前の新聞スクラップです。(私の手元にはそんなものも残っているのです)

25年前ですからもちろんコロナウイルスなどは誰も知りません。
またあのリーマン・ショックすら起きていません。
そんな時代になぜこんな記事が出たのかと、読み返してみると

景気の先行きが不透明になっている

企業がリストラを一段と進め、安定して働ける環境が崩れ去ろうとしている

だれもが「自分は中流」だと思っていた暮らしの足元が揺らいでいる

職を失う恐怖が現実のものになりつつある

…といった世相を受けての特集記事だったようです。
1997年、そんな年だったのですね!
ある意味で、コロナ感染で社会の根底が覆され、非正規労働者の増加も問題視されている今の時代の「先駆け」(?)ともいえる時代だったように思えます。

試しにこの記事のことをネット検索をしてみたら、その新聞のデジタル版にもアーカイブは残っていないようでした。
それなら、ここで改めてその内容を取り上げさせていただくのも意味があるかと思い、以下にご紹介させていただくことにします。

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順は不動なのですが、まず最初に納得できたのが、この一条です。

「健康であれ」

本当にそうだと思います。
コロナ→リモートワーク漬け→運動不足気味、となっている今の自分自身を振り返ってみても、この「健康」を保っておかなければ何の勝負もできない。
生き抜くためにはタフでなければ、なりませんね。

ちなみに
「タフでなければ生きてはいけない。優しくなければ生きていく資格がない」という名言の出典は、レイモンド・チャンドラーが生み出したハードボイルド・ヒーロー、フィリップ・マーローの台詞です。
1979年の角川映画『野性の証明』の高倉健さんのは二番煎じ もとい 引用です。

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次は
「好奇心を持て」

これも、その通りだと思います。
ココロが動かなければ、他の物事を動かしていくチカラは出ないでしょう。
時代のニーズを探って、何か新しい価値を生み出していく上でもこれは必須ですね。
(でも、外食もしなくなり、遊びにも出かけないのが当たり前になりつつある私は、この点が、ちょっと弱く思っています (-_-); )

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「友だちをつくれ」

記事でこの一条項に書き添えてあった説明は
|仕事は口コミで決まる。いざという時に頼れるのは信頼できる友だちだ。
…とありました。
これにも、私はう〜〜〜ん、と唸るところ。
私はきちんと友だちが作れているか、ちょっぴし不安です。反省。

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「35歳までに英語力を」

この記事が掲載された25年前以上に、世の中のグローバル化、ボーダーレス化が顕在化している今の目で見ても、この条項は納得できるところです。
私はプロフィールページに記した通り、もう、とうに35歳を過ぎてしまっていますが、とりあえず趣味は「英会話スクール通い」でした。(今はコロナ事情で通学は中断してしまいましたが…)

英語力は身につけておくにこしたことはない、というのはまさにその通りだと思います。
(後述のように私はスペイン語も趣味で学んでいました)

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5番目は、令和の時代の今には微妙なところですが

「安易に辞めるな」

これは、企業のリストラが加速されていた1997年の新聞記事だからこそ掲げられた条項だと思います。

が、そのほんの10年後にはリーマン・ショックが来て「辞めされられざるを得ない」状況になったり、25年後の今においては未曾有のパンデミックで「勤め先そのものが消滅」したり「雇用がなくなって」いる状況では、この心構えだけではうまく乗り切れないかもしれません。
(斯く言う私も、リーマン・ショックでは「辞めざるを得ない」目に遭ったものでした)

逆に今は、「会社に頼らずに生きられるようになれ」とも言われる世相になっていますね。

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6番目は、今の時代にも通用する、というか、むしろ今こそ参考になる条項です。

「生活のリストラを」

今で言う、断捨離です。
Wikipediaで見たら、「断捨離」は2009年頃から広く使われる言葉になったようで、1997年のこの記事はその一歩先の提言となっているようです。

今の世は、好むと好まざるに関わらず「いろいろ止めたり」「いろいろ処分したり」する世の中になっています。
好んでフリマアプリでモノを売りに出すものも増えていますね。
まさにトレンドです。

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最後の7番目の条項です。あえて7番目に書き出します。

「ラテン気質を持て」

記事での説明テキストでは

くよくよしすぎても良い結果は生まれない。

「会社なんて」「仕事なんか」と突き放す態度も時に必要。

…とありました。

言い得て妙。実に大切な心構えだと思いました。

折しも、この記事が掲載された当時、私の第一の趣味は、ラテンバンド。
大学で所属したジャズサークルのクラブが、ジャズからラテンジャズを指向するようになり、そこからさらに(ラテンジャズではなく)真のラテンミュージックを演るようになったせいで、私もラテンの本場、というか「ルーツ」(←このラテンの「本場」と「ルーツ」の違いを説明し始めると長くなるので、それは別の機会に)であるキューバへ音楽留学をしに行った経緯がありました。
(スペイン語を本格的に勉強したのも、キューバの居酒屋で現地の人と雑談をするためでした)

私がこの1997年の新聞記事を思わずスクラップして、20余年経ってもいまだに保存し続けているのは、この一条項が記してあったせいです。

コロナで世の中に閉塞感が漂い続けている今、改めて「ラテン気質」を持ち続けよう!
と、強く胸に刻みつけた次第です。
前回コラム までは昨今の政治ネタでネガティブな気持ちなどを愚痴愚痴と書くことが続いてしまっていたので、今回は前向きに生きる姿勢へ気持ちが向くことを書いてみました。

キューバでの生活のことや、ラテン音楽のことなどについては、また別の機会に書き記したいと思います。
とりあえず、ラテンのフェスティバルで盛り上がっていた頃の私の思い出写真なんぞを貼り付けておきます。

ラテンだった頃叩いている楽器はSartin。Cubaの伝統楽器。実は私自身の手作り。日本に現在2個くらいしか存在しない代物です。