みんな1970’sを気にしてる

いつもの朝のように新聞に目を通していたら、思わず二度見してしまうような広告を見つけてしまいました。
“キングクリムゾン日本公演

あわててネットで情報を探ってみると、ロバート・フリップもトニー・レヴィンも健在。
間違いなく、本物のキング・クリムゾンが来日するという内容でした。

さらにこの新聞には、こんな全15段広告も出ていました。
ビートルズゲットバック

これは同年代のコピーライター仲間がSNSで取り上げていたりしたので、存在は知っていました。
が、こうやってビジュアルで目にすると、どうにも胸がざわざわしてきます。

有名な『赤盤』と『青盤』を、こうやってひとつの画像に合成するのは「いかにも」なアイデアですが、どうしてこれをいままで(50年間以上!)自分でも思いつかなかったのか、そして誰かが実際に合成したのを見た記憶が無いのか、不思議に感じるくらいでした。

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こうして並べられると、私自身がいろいろとキラキラした10代の人間としてディープに接してきたものが、なにか急にまとめて世の中の表舞台に引っ張り出されてきたような気がします。

ザ・ビートルズの方は、アナログLPでほぼすべての円盤が今でも私の家に揃っていますし、キング・クリムゾンの方は(LPは残っていないのですが)【カセットテープ】でライブラリーをつくって毎日のように聴いていたものでした。

同じの音楽の流れで言うと、ABBAが新作『Voyage』を発表した!というニュースもつい今月のことでしたね。
メディアでは「40年ぶりのニューアルバム」と謳われていました。

これも含めて、私が高校大学時代に魂を吸い寄せられてきたものばかり。
おおざっぱに言って、輝ける1970年代の文化たちです。

キング・クリムゾンは別に70年代じゃなくて、ずっと活動をしてきたよ。という人もいるかもしれません。
しかし、所謂キンクリが、キンクリとして世に存在を知らしめたのはやはり1969年発表の『クリムゾン・キングの宮殿』のサウンドであり、このバンドがプログレッシブ・ロックの金字塔として全盛を迎えていたのは70年代です。

ABBAも間違いなく70年代にポップス界で世界を席巻したグループですし、ビートルズ(正確には、ザ・ビートルズ)は史実としては「60年代の音楽を世界的にリードしたグループ」ながら『Get back』を含むラストアルバム『Let It Be』が発売されたのはかろうじて1970年ということで、おおざっぱに70年代に含めたいと考えています。

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最近の「1970’s」の台頭はまだまだあります。

テレビドラマ『半沢直樹』や『ドラゴン桜』などで視聴率競争の記録を塗り替え続けているTBS 日曜夜21時の“日曜劇場”枠で、いま話題を喚起しているのが『日本沈没 —希望のひと-』。

このドラマの原作が、あの小松左京さんのSF小説『日本沈没』であることは言うまでもありませんが、この原作が刊行されたのが1973年。
同年に公開された映画も、当時10代だった私はしっかり映画館へ観に行って衝撃を受けたことを覚えています。

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さらに、庵野秀明監督が、5年前に公開した映画『シン・ゴジラ』の流れを汲む【シン】シリーズ(?)として、『シン・ウルトラマン』『シン・仮面ライダー』の2作品を制作中であることも世の中をザワザワさせています。

ウルトラマンも、仮面ライダーも、かつて私のヒーローでした。
毎週、テレビにかじりついて観ていたものでした。

初代仮面ライダーが蜘蛛男と戦う『怪奇蜘蛛男』(1971年4月3日に放送されたらしい)の撮影ロケが、当時約10歳の私が住んでいたマンションのすぐ横の空き地で行われていた、などという、今思い出すと信じられないようなことがあったことも含めて、私の70年代の貴重な思い出体験となっています。

(ウルトラマンは、初代ウルトラマンについては、放送されたのは厳密には60年代ですが、これもビートルズと同様、“おおざっぱ” に70年代に丸め込ませていただきます)

折しも、庵野秀明監督は、私とまったく同い年、同学年です。
(人物の大きさ、というか、世の中への影響力では、私は庵野さんの足元にも及びませんが…)
世代的に、同じものに興味を持っているんだなあ、と改めて感じた次第です。

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たまたま以前のコラムで、「SDGs(持続可能な)社会実現のために日本は 50年前 に戻るのがいいのではないか」という論を展開させていただきました。

その説にあたかもつながっているかのように、世の文化的関心は 50年前 に向かっているようです。

それはたまたま私の50年前が「多感な10代の時代」だったから、という単に個人的なノスタルジーによる事ではなく、世の中のさまざまな流れが「50年前」につながっていると思わざるを得ない状況です。

50年前1970年代 に、人の心を惹きつける何かがある。
そこに目を向けると、なにか良いことがある。

非常に興味深いつながりです。
以前のコラムで展開した持論は、あながち外れてはいなかったのではないか、などという妙な自信さえ湧いてきます。

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さらに私には、この2020年代と、かつての1970年代をつなぐものがさらにあります。

たとえば、これ。
高校時代から履いているローファー

“ちょっと” くたびれたこの茶色い革靴。
いまでも時々履いている、私の私物です。

が、実は、私が高校に通うのに履いていた「通学靴」でした。
リーガルのローファー。
40〜50年経っても、まだカタチをとどめて外出時に足元を飾ってくれています。
まだ壊れてはいません。
万が一、壊れて修理が必要になったら、リーガル社さんから「お断り」をいただく可能性は大です。

それが怖いので、手入れは結構丁寧にしています。
我ながら、物持ちがよいなと思っています。
言わば、キング・クリムゾン並に、1970年代から2021年の現在まで、歴史を紡いでいます。

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もう一つは、こんな感じ。
KISS展

5年間にラフォーレミュージアム原宿で行われていた『KISS EXPO TOKYO2016』で撮影させてもらったものです。
手に持ったマサカリベースは、ジーン・シモンズさんご自身のもの(だそう)です。

2021年の、私のSNSのヘッダーバナーに入れています。
そこそこ、ウケは良いようです。

※渋谷で今開催されている『QUEEN50周年展』(これも「50年」!)や、六本木で開催されている『庵野秀明展』にはまだ足が運べていません。残念です。