最近、テレビをつけていて「大谷翔平の顔を見ない日」が一日もありません。
朝の情報番組から夜のスポーツニュースまで、石破総理の顔が一切出ない日でも、大谷翔平は必ず登場してきます。
どのテレビ局の報道番組でも、たった一人のスポーツ選手に対して「本日の大谷翔平」というコーナーが毎日 一日も欠かさず確保されているのは、冷静に考えると、尋常なことではありません。
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そんな報道で流れるMLB―つまりメジャーリーグの映像を眺めていると、あることに気づきます。
画面に映っているのが、ほとんど「日本人選手」ばかりなんです。
ぼんやりした頭で見ていると「ああ、メジャーリーグは日本のリーグなんだ」とさえ思ってしまいます。(←若干ウソ)
日本の野球ファンの需要に応えるニュースだから必然的にそうなるのはわかっています。
しかし、それにしてもMLBの試合で投げる選手も打つ選手も日本人のシーンばかり。
私は毎日テレビ画面で「大谷」とか「山本」とか「ローキ」とか「誠也」とか「今永」といった選手の顔ばかり目にしています。
ときたま、ヌートバーが映し出されても「ああ、これ日本の選手の人ね」などと勘違いをしそうにさえなります。
そして たまにベッツとかジャッジといった外国人選手が映ると「おお、外国人選手もがんばっているね」と、見当違いな認識をしそうになっている自分に気づきます。
もちろん彼らは「外国人選手」ではなく「自国の選手」。
でも私は愚かな日本人としてつい勘違いしてしまう。
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思い返せば、かつてのスポーツニュース…10年前や20年前や30年前や40年前くらいにテレビで見ていたスポーツニュースでは、MLBのゲームが映し出されることはほとんどありませんでした。
MLBじゃなくてNPB(日本野球機構)つまり「通称:プロ野球」だけが見られるものでした。
家に帰ってテレビをつければ「プロ野球」ニュースが見られて、阪神タイガースが勝ったとか勝たなかったといった情報で一喜一憂をしていたものです。
そしてそのプロ野球で多くの日本人選手にまじって「助っ人外人」なる選手達が活躍していました。
私の記憶に鮮明に残るのはやはりランディ・バース選手です。偉大なる助っ人外人です。
外国人、ではなく「外人」。さらにそこに「助っ人」という江戸時代チックな言葉が組み合わさるのも、日本の野球文化ならではの言葉であるような気もします。
バース、ブーマー、クロマティ……「プロ野球には助っ人外人」。
この固定概念こそ、昨今のMLBのゲームで私が「米国人選手」を見て勘違いをする原因かもしれません。
もちろん、私がそこで見ているのはプロ野球でもなければ、“助っ人”外人でもない。
私が頭のなかでスイッチの切替ができていないことの証左です。
冷静に見れば大谷翔平こそMLBの助っ人外人、ということになるわけですよね。
こちらの記事でも大谷選手自身が「僕は外国人としてここで、異国でプレーさせてもらってる」と言及しています。
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そうした「私のスイッチ間違え」が起きる理由は、まちがいなく、昨今の「MLBへの日本人選手の進出」および「大谷翔平という絶対スター」の登場です。
MLBへの日本人進出は、ここ数年で加速度的に進んでいます。
しかもそれが単なる「選手側の挑戦」ではなく、「戦力としてカウントされるレベル」として、米国の野球組織側が積極的に選択している結果によっているもののようです。
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かつて大リーグといえば、日本の野球漫画の主人公の誰もが憧れ、目標としつづけてきた「絶対的な存在」でした。
「到達したいけど届かない夢」「超えるべき人生目標」だったとも言えますね。
古くは『巨人の星』の大リーグ養成ギブス。
作品タイトルそのものがMLB由来だった『メジャー』。
『ドカベン』も 『プレイボール』も 『侍ジャイアンツ』も 全部 MLB=大リーグが 絶対強者として扱われていました。
あの “荒唐無稽” な 『アストロ球団』でも大リーグが大きな“仮想敵国” 的に描かれています。
その“雲の上の存在”に、いまや日本人が日常的に交じっている。
それどころか、主役にさえなっている。
野茂英雄さんやイチローさん、松井ゴジラ秀喜さん等の活躍を経て、いま「日本の野球選手がそこまでになってきた」という時代の流れは、実に感慨深いものです。
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大谷翔平という人材の登場は、MLBにとっても千載一遇の好機だったと思います。
少なくとも米国と日本という二つのマーケットでは大きな経済効果を生み出しているでしょう。
MLBが東京シリーズを開幕して、ドジャーズも日本で開幕戦を行っています。
こんなことは『巨人の星』の時代では考えられなかったような展開です。
MLBにはそうしてまでも市場拡大および強化を図るための戦略が必要だったのだと容易に理解できます。
もともと野球というスポーツ自体が、「世界の中では比較的 市場が広くない事業分野」と認識されています(※)。
その“逆境”のなかで生き残りをかけていくためにもMLBはマーケットのグローバル化を強化せざるを得ないのでしょう。
※「野球=世界ではマイナースポーツ」と位置付けて論評している記事も決して少なくありませんよ、ね(こことか こことか こことか)
ちなみに野球は米国内ですら「マイナースポーツ」であるともされています。
米国内で野球を見る人はもう十分にShohei Otaniの名を知っているけど、野球ファンに限定しない調査では知名度20%を下回っているとの記事も見受けられました。
(諸説があるようなので、その数値の真偽についてはここでは検証しません)
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以上、今回のコラムで書き記したかったのは
(1)メディアでの取り上げられ方(≒ メディアが取り上げる方針)によって、事物の見え方は大きく偏向される。
例:MLBで活躍するのが「日本人ばかり」に見えてしまう現象。
例:大谷翔平が「世界的人気」と思ってしまう錯覚。
そして
(2)昭和の野球漫画などで神格化されてきた大リーグ(MLB)も実は生き残りのためにグローバル化などでブランド強化を図るのことに注力している。
…ということでした。
世界は常に動いている。その状況を慎重に(入手できる情報から)見きわめなくてはいけない。
などといったことを、「大リーグはもう日本人のリーグになった」などと勘違いした私が気がついた、という次第です。

「MLBで活躍する日本人選手」をChatGPTに命じたらこんなのアウトプットしてきました。
彼の中では「シアトルマリナーズ」で時代が止まっているようです。
*以前からこちらのコラムやこちらのコラムなどでプロ野球ファン(正確には阪神タイガースファン)であると書いてきた私も今回はちょっとだけグローバル化してMLB話題にふって見ました。